時計道14:ロレックスのモース硬度について① “そもそも傷ってなんだろう?”

時計道

こんにちはAlphaです。

時計を使う上で「傷」って切っても切り離せない存在ですよね。傷が付いて味が出ていい!と思うガンガン派の人もいれば、なるべく傷をつけたくない、新品状態をキープしたい!という人もいると思います。

私はできれば一生手放したくないと思って全ての時計を買っていますし、特に頑丈なロレックスは相棒として愛していきたいと思っているのでガンガン使っています。それこそ温泉にもサーフィンにもどこへでも。

そうは言っても、ガンガン派の方々も不要な傷は避けたいですよね。「傷が付くメカニズム」を正しく理解することで、安心して自信を持ってロレックスや機械式時計を使えるようになると思います。

今回は、そんな「傷」を語る上で不可欠な概念である「モース硬度」についてお話ししたいと思います。

そもそも傷ってなんだろう?

「モース硬度」の話に入る前に、まずは「傷」について今一度考えてみましょう。

「傷」ってよく言いますが、そもそも傷ってなんなのでしょう?今回のトピックなので少し立ち止まって考えてみてください。

私の理解は「硬いものが柔らかいものを削り取った跡」です。

例えば「爪で腕を引っ掻く」と跡がつきますよね。それは「腕の皮膚よりも硬い爪が、腕の皮膚を削り取った」と言い換えることができます。

何を当たり前のことを!と思われるかもしれませんが、こんな簡単な話なのです。これが「傷」の正体です。

黒板を傷つけるには?

別の例を考えてみましょう。

学校で使っていた「黒板」に「チョーク」で文字を書くことを想像してください。チョークが削れて、黒板に文字が書かれますよね。

では次は、「尖ったアイスピック」を「黒板」に突き立てて、線を刻むことを想像してください。キーッという嫌な音を立てて、黒板に線傷が付くのが想像できると思います。

先ほどの「傷の定義→硬いものが柔らかいものを削り取った跡」を当てはめてみると、

「黒板」と「チョーク」ではチョークが削れた→黒板の方が硬い
「アイスピック」と「黒板」では黒板が削れた→アイスピックの方が硬い

ということがわかります。これを並べてみると

硬い順に「アイスピック > 黒板 > チョーク」と並べられることがわかります。

「モース硬度」という概念自体は知らなかったとしても、私たちは経験的にモノの硬さを理解しているのです。

ここまで来れば「モース硬度」は8割理解したと言っていいでしょう!さあ次は本題です。

モース硬度ってなんですか?

詳細な説明はWikipediaに譲るとして、簡単にいうと「モノの硬さを数字で表してみたよ!」が「モース硬度」です。

先ほどは経験から「アイスピック > 黒板 > チョーク」と硬さを並べることができましたが、経験のないものは並べることができません。

例えば「釘とトパーズ」は、普通の人は戦わせた経験がないので、どちらが硬いかわかりませんよね。

わかりやすく考えるために「モノの硬さを1から10で評価した」のが「モース硬度」なのです。

簡単ですね。

モース硬度→「モノの硬さを1から10で評価した指標」

下図が鉱物を基準とした「モース硬度」の表です。

標準鉱物のモース硬度

さすがダイヤモンドは「宝石の王様」と言われるだけあり、唯一「10」を獲得しています。

「黒板」の例と同じく、「硬いものは柔らかいものを傷つけられる」のです。

例えば、人間の爪はモース硬度「2.5」とされており、表に照らし合わせると「石膏には爪で傷をつけられるが、方解石は爪が削れてしまう」ことがわかります。

この「モース硬度」を理解しておくことで、何をしたら傷つくのか、これはどれくらい強いのか、を理論的に想定することが可能となるのです。

終わりに

さて今回は「ロレックスの傷」を語る上で欠かせない「モース硬度」について解説しました。

次回は本題である「ロレックスのモース硬度」について考察していきたいと思います!

続く

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