こんにちはAlphaです。
どこまでいくの!?と叫びたくなってしまうほどに、金の価格上昇が著しいですね。
インフレ・円安に加えて、そもそも世界的に金の価値が上昇しているのでとんでもなく価格上がっています、ロレックス。
本日は2024年5月30日ですが、6月1日に「金を使用しているロレックス」のみ価格改定があると噂されています。
今後ロレックスを買いにくくなる悲しさと、すでに自分が持っているロレックスの価値(少なくとも定価)が上がっていく嬉しさに挟まれて情緒不安定になっております。
さて、そんな状況では高くて当然の金無垢ロレックスですが
「果たしていくら分の金が使われているのだろう?」
ロレックスフリークなら誰でも一度は考えたことがあるこの疑問。
でも秘密主義のロレックスはその数字はおろか、ムーブメントの重さも公開してくれていません。
インターネット上にもそれを計算しているページはなさそうだったので、手持ちのロレックス達を使って計算してみました!
計算過程も細かく解説していくので、高校生の数学の授業に戻った気持ちでお楽しみください!
各パーツの重量が公開されていないのにどうやって計算するの?
幸いなことに私はGMTマスターⅡが大好きで「ステンレスバットマン(Ref.126710BLNR)」と「金無垢メテオライトペプシ(Ref.126719BLRO)」を所有しているので、この二つの重量差を元に計算すると、金無垢ペプシの金の使用量がわかるはずです。
バットマンについてはどうせならジュビリーブレスが良かったなあ、と思っていましたが、この計算をするためには両方オイスターブレスの方がいいので良しとしましょう。
では計算に入っていきますが、計算方法がピンときておらず、頭を使うのが好きな方はぜひ時間をとって考えみてください!脳が活性化するはずです!
バットマン(Ref.126710BLNR)と金無垢メテオライトペプシ(Ref.126719BLRO)の重さを量ってみよう!
バットマンの重量は145.2gであることがわかりました。
一般的に重量感があって重いと言われているロレックスのステンレスモデルはこのくらいの重量ということですね。
そして金無垢メテオライトペプシの重量は218.0gであることもわかりました。
中空ブレスから無垢ブレスになって重量感のあるバットマンの1.5倍の重さですから、かなり重いですね!
実際つけるとかなりの重さを感じます。
ちなみに両方とも私の手首周りに合わせているので同じコマ数抜いています。
ロレックスを構成する部品を考えてみよう
GMTマスターIIを部品に分けて考えてみると、
- ①ムーブメント・サファイアクリスタル・セラミック製ベゼルインサート・文字盤・インデックス・針など
- ②ケース・ベゼル(金属部分)・ブレスレット
が大まかに考えた場合の部品となります。
①に挙げた部品群がバットマンとメテオライトペプシ(以下メテオペプシ)が共有しているもので、②に挙げた部品群が異なる金属を使っているものです。
細かく言うと、文字盤とセラミック製べセルインサート部分も重量が違うことが予想されますが、今回は同じとして考えます。
セラミック製ベゼルインサートについては、バットマンとペプシでは素材が違い(公式情報)、厚さも違う(噂)と言われています。
①の部品群はバットマンとメテオペプシで共有していると考えて、②の部品群が2つの時計の重量差を生んでいると仮定します。
情報を整理してみよう
今までの情報を整理すると、上記の図になります。
バットマンとメテオペプシで共有されている①部品群と、素材が違うゆえに重量が異なる②部品群ですね。
バットマンとメテオペプシの重量差は72.8g(218.0ー145.2)で、この重量差は②部品群の差となります。
バットマンの②部品群をA、メテオペプシの②部品群をBと置くと、
B=A+72.8g
と表すことができます。
一文字消えましたね!スッキリ!
この72.8gという差が非常に重要なのです。
オイスタースチールとK18WGの比重を使って計算しよう!
比重とはとても簡単にいうと「水と比べた時の密度の比」の事です。
水よりどれだけ重いのか、軽いのかということですね。(個体・液体の場合。気体の場合は空気との比較)
1㎤(1×1×1)の事を「単位体積」と言い、この体積の時に質量はどれだけになるかがわかります。
オイスタースチールの比重
オイスタースチールは904Lステンレススチールのことなので、「比重は7.95」であり、「7.95g/㎤」となります。
K18WGの比重
K18WG(ホワイトゴールド)は、純金と言われるK24を75%使用し、25%違う金属を配合することによって「白く」見えるようにしたものです。
ホワイトと言っても少し黄色がかり、グレー感が強いので、多くのブランドはホワイトゴールドの上からロジウムメッキ(コーティング)をしてより白く見せています。
ただ禿げてきますし、メッキなら地金は高いホワイトゴールドじゃなくて真鍮でも一緒じゃん、と私は思っているので好きではありません。
その点、ロレックスのホワイトゴールドはメッキしていないそのままなので禿げる心配もなくいいですね。
そんなホワイトゴールドの「比重は15.5〜18.0」が一般的のようです。
ブランドによって25%混ぜる方の金属の配合が異なるのでこういったバラつきが出てきます。
当然この配合についてもロレックスは公開していないので、間をとって「16.75g/㎤」と仮定しましょう。
比重からケース・ベゼル・ブレスレットの体積を求める
さあ比重がわかったのでゴールまでもう少しです!
- 904L:7.95g/㎤
- K18WG:16.75g/㎤
ということがわかりましたね。
これは単位体積(1㎤)あたりの質量なので、両者の差を考えると
16.75ー7.95=8.8g /㎤
ということがわかります。
これは言葉で説明すると「1㎤毎に904LとK18WGの差は8.8gずつ増えていく」という事を意味します。
つまり、②の部品群の体積が「1㎤であれば8.8gの差」「2㎤であれば17.6gの差」「3㎤であれば26.4gの差」が生まれるという事になります。
バットマンとメテオペプシの差を覚えていますか?
この差を8.8gで割れば、「②:ケース・ベゼル・ブレスレット」の体積が出てくる事になります。
72.8g(メテオペプシーバットマン)÷8.8g(単位体積あたりの差)=8.27
となり「ケースとブレスレットの体積は8.27㎤」であると算出されます。
あとはそれぞれの比重(密度)に体積をかければいいので、
バットマンの「②:ケース・ベゼル・ブレスレット」の質量は、
8.27×7.95=65.7g
であることがわかり、バットマンの総重量145.2gから65.7gを引くと、
145.2ー65.7=79.5g:①部品群の重量
となります。
メテオペプシの「②:ケース・ベゼル・ブレスレット」の重量は、
8.27×16.75=138.5g
であることがわかり、メテオペプシの総重量218.0gから138.5gを引くと、
218.0ー138.5=79.5g:①部品群の重量
となります。
先ほどの図にわかった事を入れてみると
となります。
金無垢ロレックスの金の価値を計算してみよう!
ついにゴールです!お疲れ様でした!
販売相場と買取相場は異なりますが、大体K24が13,000円でK18が10,000円くらいなので
K18WG:10,000円/g
とします。
そして先ほどのメテオペプシの②部品群=138.5gと合わせると
メテオペプシのK18WGの価値:138.5×10,000円=138.5万円
となります。
バットマンとメテオペプシの価格差は?
本日の価格で
- バットマン(Ref.126710BLNR):1,540,000円
- メテオペプシ(Ref.126710BLNR):6,177,600円
となっており、価格差は4,637,600円と450万円以上になります。
金としての価値は138.5万円程度であると考えると、間違っても金として下取りに出してはダメですね。
このように数字を並べると、バットマンも腕時計としてはかなり高い部類に入ってきましたが、すごくお得なように見えてしまいますね(錯覚)
終わりに
ロレックスのムーブメントの正確な数値は出てこなかったものの、ムーブメントの重量を調べると「機械式のムーブメントは10〜15g程度」としているページもあるので、サファイアクリスタルやインデックス、針を足したとしても「79.5g」は重すぎるのではないか?と不安になっております…。
もしミスしていたら、ご指摘いただけると幸いです。
明後日からついに値上げですね!これからもロレックスライフを楽しみましょう!
※分かりやすくするために、質量と記載すべきところを重量と記載しています。また、本来式に単位を入れるべきではありませんが、入れています。
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